アメリカの結婚式は、じつに簡素でカジュアルなもの実際に参列した2つの結婚式を例にとると、だいたい次のようなものだった。
ひとつはハワイでの結婚式。マウイ島のビーチで執り行われた。まず式の前日、両家の両親と本人たちの6名が初めて顔を合わせ、そこで食事を共にする。その後、夜から式の直前までは、新郎と新婦は顔を合わさないようにするのが習慣らしい。そして式当日を迎える。式場では牧師をはじめ、ハープを演奏する女性やカメラマンなどのスタンバイができ上がる。しかし、同じ場所で式を挙げているカップルがいて、予定時間を過ぎてからやっと自分たちの式が始まる。式の後は、参列者全員でディナーだ。
アメリカでは、結婚式は女性側、ハネムーンは男性側が負担するという一応の決まりがあるそうだが、このカップルの場合、参列者総勢15名分のディナー以外はすべて本人達が支払った。式自体は、合計1,750ドル(19万円)とのこと。そしてそのままハワイでハネムーン。参列者はさっさと別行動で観光、という具合で全員がバケーションを楽しんだ。
もうひとつの結婚式は、アリゾナ州で行なわれた。やはり前日の夕食はレストランで本人たちと両親の6名が共にする。当日は、新郎新婦の友人数名が付き添い人となり、式の前にもろもろの世話をやく。新婦側の友達は、準備されたお揃いのドレスを着ているのですぐわかる。式の後は、両家の家族や親族30―40人ほどが全員でビュッフェスタイルの食事。その後は、友人、知人、遠い親戚などを招待した軽食のパーティーとなる。
人々が思い思いのプレゼントを手にやってくる。入口でサイン帳に記帳してひとこと書く。プレゼントは小切手だったり、食器だったり、バスタオルのセットだったり。新郎新婦と両親は一人ひとりと簡単なあいさつをしながら迎える。ゲストは会場に入って適当な席に座り、軽食を取ってきて食べながらおしゃべり。新郎新婦はテーブルの間を歩き回り、ゲストと話す。お馴染みのケーキカットがあるが、ケーキはフラットだった。お色直しはない。その後はいよいよダンスタイムで、新婦は父親と踊ることになっている。
外では、友達が新郎新婦の車にいたずらをするのが恒例。時にはトイレットペーパーをまきつけたり、シェービングクリームを塗りたくったり、缶カラをつけたりと大騒ぎ。ゲストは2時間ほどで三々五々に帰り始め、新郎新婦もさっさと適当に切り上げる。そういえば、スピーチは誰もしなかったし、引き出物もない。日本に比べると実にカジュアルなパーティーであった。日米共通しているのは、この日ばかりは、花嫁が輝いていることだろう。 |